先日、はじめてソフトバンクの孫さんの話を直に聞く機会がありました。今回はその時感じたことを書いてみたいと思います。
見た目はあのままのナイスなおじ様で、プレゼンは上手かったです。流石です!
端的にいうと、仕事は、「何を」、「何処で」、「誰と」やるか次第ということでございます。
もっと、具体的に孫氏が何を言っての?とツッコんだ内容が知りたい方は続きをお読みください。
- どこまで長期的な目線で仕事に取り組めるか
- 人生の半分は登る山で決まる
- 孫正義の群戦略とは
- AIが全ての産業を再定義する
- ライドシェア、自動運転、ラストワンマイル、この分野のベンチャーは面白いなぁ
- ガンの早期発見や食料システムに画期的な変革が起こっている
どこまで長期的な目線で仕事に取り組めるか
最初に問いを投げかけますが、長期的な目線で取り組んでいる仕事はありますか?
例えば、経営者と経営者以外とで職業人を分けた場合、大きく違うところは、「視座の高さ」や「時間軸」だと、私は思います。
特に、「時間軸」は圧倒的な差があると。
自分が関わっている仕事で、1年後・3年後・5年後・10年後・30年後まで見据えて今の仕事に取り組めていますか?
私の場合は、5~10年ぐらいでしょうか。30年後は流石にイメージできません。
世の中の経営者皆がそういう意識を持てているとは思いませんが、非経営者と比べて相対的には長期的な目線は持っているのではと思います。
前置きが長くなりましたが、長期的な目線を持っている経営者として、群を抜いているのが孫正義さんでございます。
賛否両論ある経営者ですが、個人的には好きな経営者の一人です。
人生の半分は登る山で決まる
孫さんが実現したいことは明確です。それは、
情報革命
です。
孫さん曰く、情報革命を実現する為に、PC事業から、ブロードバンド事業、携帯電話事業、そして、今はAIを軸とした事業に邁進しているのよ、と。
農業革命、産業革命というパラダイムシフトがこれまで起こったことによって、世界は発展してきたし、そして今まさに、情報革命というパラダイムシフトによって、世界はもっともっと豊かになっている現在進行中の過程であると。
孫さんは会場を盛り上げました。
熱狂せよ
志高く
人生の半分は、登る山で決まる
斯様に改めて孫さんから言われると、考える所が多いにありました。
今の仕事は面白いですが、「熱狂する」までのレベルではないですし、「志も凄い高い」わけではありませんから、孫さん流に仕事に取り組むのであれば、もしかしたら「登る山」を変える必要があるのかもしれません・・
仕事に対する姿勢は人それぞれなので、必ずしも孫さんみたいに考えなければならないというものではないですが、「熱狂 ✖ 高い志」という軸で今の仕事、未来の仕事をレビューしてみると、仕事を選ぶ基準が変わってくるかもしれませんね。
ちなみに孫さんは、
情報革命で人々を幸せにしたい
と考えていて、だからこそ、仕事に超邁進しているとのことでした。
次は、孫さんの経営戦略について触れていきたいと思います。
孫正義の群戦略とは
孫さんの会社経営の戦略として、「群戦略」というものがあります。
ソフトバンクは世界各国のユニークなベンチャーにガンガン出資していますが、出資比率は20~30%を目安にしているそうです。
何故ならば、支配権を握るのではなく、主導権はベンチャーに渡しておいて、グループとして緩やかに連携することによって、300年続く企業を目指しているからというものでした。
一見すると単純に儲かりそうな所に投資しているのかなと思いきや(実際そういう投資もありそうだけど・・)、実はテーマは明確で、「AI」です。
AIを用いて、各産業を再定義(パラダイムシフト)しようとしているベンチャーに出資しているという訳なんですよ。
ちなみに、「群戦略」とは。
特定の分野において優れたテクノロジーやビジネスモデルを持つ多様な企業群が、それぞれ自律的に意思決定を行いつつも、資本関係と同志的結合を通じてシナジーを創出しながら共に進化・成長を続けていくことを志向するものです。
ソフトバンクグループ株式会社は、戦略的持株会社として群を構成する各企業の意思決定に影響を与えるものの、多様性や自律性を重んじるため、出資比率は過半にこだわらず、ブランドを統一することもありません。こうした多種多様な企業で構成されたグループであれば、時代の変遷とともに柔軟に業容を変化・拡大させることができ、300年にわたり成長を続けることも可能となります。
詳しくはこちらをどうぞ。https://group.softbank/corp/irinfo/about/policy/
AIが全ての産業を再定義する
AIが人の仕事を奪うという話がありますが、それに対して孫さん。
昔は農業従事者が約90%、今は10%いない。だから、AIが仕事を奪うといっても、ね・・・?
はい。ですね(笑)
農業革命→産業革命→情報革命とパラダイムシフトが起こる度に、ある仕事は無くなるけど、一方、今度は別の新しい仕事が生まれるという風に、人類の仕事が全く無くなるということは過去の歴史をみてもあり得ません。
ちなみに、「AIが仕事を奪う」については過去記事のこちらを参考にしてください。
孫さん曰く、「AIが全ての産業の定義を置き換えることになる、ソフトバンクビジョンファンドの投資のほぼ全てをAI関連にツッコむぜよ。」
10兆円のファンドですし、話題性が抜群ですし、孫さんから目が離せません。
さて、ここからは、ソフトバンクビジョンファンドが投資しているベンチャー企業をいくつかチェックしてみたいと思います。
ライドシェア、自動運転、ラストワンマイル、この分野のベンチャーは面白いなぁ
まずはライドシェアの分野。
出資先(筆頭株主)としては、アメリカのUber、中国のDiDi、インドのOla、シンガポールのgrab。Olaと聞いてピンときたら、かなりのライドシェア通!
大手4社でこの分野の9割の市場シェアを占めています。ユーザーとして、私はUber、DiDiはちょいちょい使っていますが便利なサービスです。
自動運転やIotがもっと進化すれば、この分野は日常生活に本当に欠かせないものになるでしょうから、まぁ勝ち筋の投資ですよね。
車ネタでもう一つ。これは凄いですよ!アメリカのNuro。
聞いたことありますか?あたくしは全く無かったです。。何屋さん(ネット回線屋ちゃいますよ)かというと、物流のラストワンマイルの担い手となる「自動運転配達屋」さんです。
アメリカでは実証実験をやっているみたいですし、そう遠くない未来に街中でこういう光景が見れるんでしょうね。詳しくは下記をどうぞ。
ガンの早期発見や食料システムに画期的な変革が起こっている
医療分野にも投資してはりますよ。
GUARDANTです。AIによる血液生体検査サービスの会社です。要は、簡単な血液検査からガンの早期発見が出来るサービスですね。
AIがDNAを解析、タイプ別に分類、ガンか否かを判断というものです。
ガンの構造は複雑ですから、膨大なデータの収集とその解析(AI)が上手くいけば、画期的なサービスになりそうですし、AIが活躍できる分野、ど真ん中という感じ。
ちなみに、ガンによる死は世界で約1,000万人なので、サービスが世界に幅広く展開されるのを期待したいです!
アメリカのがんセンターでは当たり前のように実際に使われているようです。
最後に、Plentyを紹介して本記事は終わりにします。
AIを活用した超効率的な屋内の水耕栽培です。従来の農業に比べて、天候に左右されなし、省スペースの土地でもやれるし、農薬もいらないのでめちゃオーガニックと。
今後起こり得るであろう世界の食糧難や、既に起こっている世界の栄養失調の約8億人にとっては、画期的なものとなり得るサービスです。
ただ、昔から水耕栽培は注目されていますが、コストが高すぎて実用化には至っていない歴史もあり・・・いずれにしても、Plenty社の今後の展開に期待大です!
他にも約70社以上、ソフトバンクが出資しているベンチャーがあるのですが、どれもユニーク会社ばかりです。気になった方はググってみることをおススメします。
孫さんが描いている未来がのぞけますよ!
ちなみに、孫さんは虎の子のArm社をNvidia社に4.2兆円で売却するとのことです。(2020年9月22日現在)半導体市場が盛り上がってきましたね。。
本記事を読んで仕事の振り返りや、転職活動をしてみようかなぁと思った方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
登る山を決めるには、自己分析やキャリアの棚卸が必要でございます。